静岡県静岡市葵区郷島 臨済宗 妙心寺派 冷泉山 秘在寺
054-294-0542 お問い合わせ |
卒業証書 賤機北小学校21年度以前 過去情報
平成22年2月11日更新
平成21年度賤機北小学校6年生 第6回やまびこ修了証書作成報告
平成22年1月28日 紙の板干し |
漉いた次の日1時間ほどすこしづつジャッキで3トンの圧力をかけ水をきり、2日おいて学校へ持ってきました。 学校の長机に自分の漉いた紙を刷毛と椿の葉っぱで貼り付けて、乾かす作業をしました。どの紙も上手に出来ておりました。 今日は1日陰干しし、その後天日に干して出来上がりです。証書は厚紙なので、最初から天日干しをすると半乾きではがれてしまうことがあります。そして天日に干し風を通して、パリッと乾かします。 この数日は天気も良く、きっといい紙が出来たでしょう。あとは書家に依頼するのみです。 今年も無事完成することが出来、正直ホッとした心境です。どの子も良くやってくれました。 6年生の皆さんそして先生方、卒業式を楽しみにしております。ありがとうございました。 |
修了証書紙すき |
平成22年1月25日 |
いよいよ証書漉きの日、1年かけて原料づくりから始まって、とうとう待ちに待った日がやってきました。 自分たちでトロロ葵の栽培から、原料加工までの紙漉の行程全てを1年掛けて体験しました。 今日は水槽(船)に水をはり、原料の楮を入れ、馬鍬(ませ)で250回程かくはんして、さらに粘液のトロロ葵を入れ、半紙2枚漉きの簀桁(すげた)で溜め漉き(ためすき)をしました。 |
|
A・T
今日紙すきをやりました。こうぞを水に入れてくわ?みたいなので細かくしました。とても大変でした。
紙すきをすくときの「けた」がとてもおもかったです。 今回もとてもいい思い出になりました。
|
M・O
今日、久しぶりに紙をすきました。これが秘在寺でやることが最後になりました。
だから、すごくしんけんに取り組みました。原りょうとねん液を持ち上げる時すごくおもかったです。2回も失敗してしまったけど、これもけいけんになるので、よかったです。
ねん液を入れた時、色がピンクぽかったので、色が変わっちゃうと思ったら、変わらなかったので、すごいなぁと思いました。 あとは、学校でつばきの葉で修了証書をこするので、しっかりとこすりたいです。 おしょうさんには、すごく感謝しています。いろいろなことを教えてくれて、すごく感謝しています。まだ学校でやることがあるので、がんばりたいです。 |
S・A
今日も秘在寺で紙すきの仕上げをやりました。最初和尚さんが紙すきのやり方を教えてくれました。そして、ぼくがやってみました。そしたら、すごく重かったです。あとゆすったら材料がたくさんおちてしまいました。ぼくは、何でできないんだろうと思いました。なので、和尚さんのやり方の話を聞きました。そしたら、だんだんうまく出来るようになってきました。楽しくなったのでたくさんやりたくなりました。
最後に「す」を持ち上げて台の上にゆっくりのせましたちょっと失敗してしまったけど、やればやるほどうまくなったので、うれしかったです。うまく全部完成したのでよかったです。 今度もあるのでがんばりたいです。和尚さんありがとうございました。 |
S・S
今日ぼくは、1,2,3,4時間目にごう島のひざい寺へ紙すきをやりに行きました。紙すきというものは産まれて初めてだったので、どういう機械や道具をどうやって使うのか、どういうことをすればいいのかぜんぜんわかりませんでした。でも、やっていくうちに道具のあつかい方がわかってきました。けっこう思ったより簡単にいかないのでこまっちゃいました。
良い紙が完成するといいです。
|
臼つきと粘液抽出 の感想
|
|
S・A 今日は、お寺で臼つきと粘液抽出をやりました。和尚さんが打解する機械の説明をしてくれました。
そしたら「手を中に入れるとぐちゃぐちゃになる。」と言われたので、こわくなってきました。でも、手を入れてもだいじょうぶな所があったので「ほっ」としました。最初、機械の中に水をたくさん入れて、こうぞをちぎって入れました。そして、スタートボタンをおしました。どきどきしました。 和尚さんがよごれをとってすてると言ったのでよごれをたくさんとりました。こうぞをさわったら、ものすごくやわらかかったし、気持ちよかったです。 次にやったのは臼つきです。はさみでねっこを小さく切りました。そしたら手がねばねばしました。しかもにおいがあまーいにおいがしました。食べたくなりました。ねっこを切り終わったら、もちつきみたくねっこをハンマーでつぶしていきました。
「ハンマーは、あまり重たくないだろー」と思って持ち上げました。そしたらめちゃめちゃ重かったです。でも、がんばってねっこをつぶしました。きれいにできたのでよかったです。 最後におかしとお茶をもらいました。すごくおいしかったです。ありがとうございました。
|
S・S ぼくは、ごう島のひざい寺でうすつきとねん液ちゅうしゅつをしに行きました。
うすつきは思ったよりすごく大切ですぐつかれてしまいました。終わった後はもうやりたくないと思いました。けどいい紙ができあがるためにはしかたがないことだと思いました。 M・O
私は、初めて臼つきと粘液抽出をやりました。臼つきは、たたく道具がすごくおもくて、大変でした。ねばねばが出たので、よかったです。
あと、原りょうについた黒いゴミみたいのを取るのは、おもしろかったです。 A・T
今日、臼つきとねんえきちゅう出をやりました。臼つきはながしそうめんみたいでした。ねんえきちゅう出はもちつきみたいで、おもしろかったです。
来週はいよいよ最後のしあげです。とても楽しみです。 |
平成22年1月24日更新
トロロ葵の粘液抽出・楮のビータ(打解機)かけ 平成22年1月22日 北小6年生4人 |
一年間小学校の畑で育てたトロロ葵を、洗って臼で撞いて、粘液を出す準備をしました。 また学校で何日もかけてごみ取り・すすぎ・木槌で叩く等の作業をしましたが、まだ打解不足のため原料をビーターという打解機にかけ、さらに繊維をこまかくする作業をしました。 さて来週月曜日はいよいよ証書漉き作業です。 |
平成22年1月16日更新
楮原木伐採→蒸す→はぐ 平成22年1月14日 北小5・6年生11名 今後の予定 1月22日(金)にトロロ葵をついて粘液を抽出する作業と、楮の打解の不十分なものをビーターに掛ける作業をします。 1月25日(月)はいよいよ卒業証書をすきます。 |
前日1日掛けて原木の伐採と、長さをそろえる作業をし、当日子どもたちに刈り取りの体験をさせました。両刃ノコギリの使い方、ナタの使い方から教えます。無事怪我もなく切りそろえることができました。 今年は楮の生育が良く、釜にぎゅう詰めになるほど収穫しました。太いので周囲11センチ、長さ330センチでした。 1時間半蒸して(途中早飯を食べ)12時から1時間、楮の皮をはぐ作業をゆうしん舎のメンバーと行いました。 収穫した黒皮は今の5年生が6年になった夏休みに、ケレン棒で黒い皮を取る作業をします。 寒い一日でしたが、子どもたちは良く一生懸命やれました。 お疲れさま。 |
||
平成21年11月25日更新
白皮煮 平成21年11月5日 写真撮影を忘れました。 |
本日は6年生4人が黒皮を取った、白皮1.2sにたして2.7sにし、ソーダ灰20%入れて2時間煮ました。 白皮を洗う・釜の中に入れる・ソーダ灰を20%量るなどの作業をして、合間にpapyrs・葉書の語源の多羅葉・木簡・竹簡などについて学びました。 |
S.A 今日は、秘在寺で紙すきのことをやりました。 最初に楮を洗って大きいなべに入れました。そして、20分後に炭酸ナトリウムを入れました。5分後になべがぐつぐつしていたので、すごかったです。 あと、においがいいにおいだったので、食べたくなってきました。 明日から、ちりとりもあるのでがんばりたいです。 M.O 今日は、楮を洗って、煮るところまでやりました。楮を洗ったら、くつがびしょびしょになりました。でも、いくら洗っても、まだまだよごれがあるんだなぁと思いました。 煮るときに真ん中に棒を立てたのは、何のためだろうと思いました。でも、空気の通り道なんだと初めて知りました。 あと、おなべの中に、こうぞを平等に入れないといけないことも知りました。ありがとうございました。また、よろしくお願いします。 |
S.S 今日ぼくは2,3時間目の紙すきの授業をしていろいろなことを勉強しました。紙すきの材料の「こうぞ」を入れるタイミングや、入れ方や、昔のエジプトの人は「パピルス」という木が太くなってから皮をめくって紙を作っていたということの他に葉書きという字の意味などを教えてもらってすごく勉強になりました。ぼくは4階の水道場でがんばって紙すきをしあげたいです。 A.T 今日は、紙すきでこうぞの勉強しました。始めは、こうぞのよごれを水で流した時に、私はズボンがびしょぬれになりました。でも、すごく楽しかったです。 |
平成21年7月31日更新
黒皮取り作業 平成21年7月31日 午前9:30〜11:30 夏休み第1日目、今回は6年生4人に太田・入口・秋山先生さらに中学一年生(昨年の6年生)4人もお手伝いしてくれて、1.5キログラムほどの黒皮を取る作業をしました。 |
今日は黒皮取りが秘在寺でありました。ぼくは最初6年生4人でケレン棒でやるから簡単だと思いました。そしてあとから中学1年生が4人来ました。そして黒皮取りをやりました。8人いるからはやくすませようとしたけれど、すごく難しい作業でした。力いっぱいやっても半分も行かなかったです。去年の6年生も大変と言っていました。ぼくはその大変さをついにわかりました。でも8人いたのでけっこうはやく出来ました。来年はすてきな卒業証書にしたいので、これからがんばりたいです。でも今日は楽しかったです。 A・S |
和紙原料の楮の表皮を取る作業 |
楮(こうぞ)は冬に落葉してから毎年伐採します。8月1日現在、長さ3メートル直径3センチに成長しました。 |
和紙原料の鬼縛(おにしばり)葉は夏に落葉し秋に生えるので、別名ナツボウズとも言う。秘在寺の山から採取した物です。 | 一説に葉書の語源と言われる多羅葉(たらよう)。葉裏を釘のような物で傷つけて文字を書くことが出来る。臨済寺の裏山から採取した物です。 |
平成21年6月6日更新
平成21年 賤機北小学校6年生 4名 担任梶山先生(秋山先生)
第6回やまびこ修了証書作成報告 ちくいち報告する予定です。(市の教育委員会の方針で、市で一括して卒業証書を作成するため、世界でたった一つの卒業証書は残念ながら無くなりました。)
6年生の紙漉き・和紙作りにあたりましては、武山様をはじめ紙漉同好会の皆様から細やかな心遣いをいただき、子どもたちは世界に一つだけの卒業証書を手にしてまいりました。皆様のご支援に心から感謝申し上げます。 本年度も、今日から6年生4名が「やまびこ修了証書」作成ということでお世話になります。どうか宜しくお願い申し上げます。 (教頭 太田先生より) |
|
6月4日 紙すき学習の感想 AS 「タモ」はねばねばしていて気持ちよかったです。紙すきは今から480年前からやっていたのでびっくりしました。 OM 「タモ」などをさわったりしたりしました。すごいねばねばしていました。おしょうさんにいろいろ聞いたので、紙すきのことが分かりました。 SS 480年前からやっていたとは知らなかったです。また、紙すきをするための条件がそろわないといい紙ができないということがわかり、びっくりしました。それと、和紙は簡単にちぎれちゃうと思っていたのにすごく丈夫でちぎれないということも知り、びっくりしました。 TA 初めて紙すきを1からやるので修了証書のできるのがとても楽しみです。また、トロロ葵のねばねばにさわれてよかったです。 |
和紙に関する講話メモ 21.6.4 第1回 一、和紙の里の条件 ・水:軟水(カルシウム・マグネシウムなどの塩類が含まれていない。) ・陽当たり:乾かすに大切「ピッカリ千両」 ・風:強くない、湿度少ない ・紙の原料の育つ気候風土:賤機山は楮がとれた、三椏の発祥の地(白糸の滝) ・人間:こつこつ努力する、工夫する智慧 二、和紙の歴史 別紙 1、発祥の地中国 紀元前150年頃、中国の4大発明(火薬・羅針盤・印刷術・紙) 西暦105年に蔡倫がつくって帝にさしあげた、という記録有り。 セイリンさんを郷島でも祀った 2、伝来 聖徳太子の610年頃朝鮮の僧侶曇徴が製紙法を伝えた。「日本書紀」 3、駿河の紙漉き ・水落の先の横田 伊豆の修善寺の紙谷の三須文左衛門が徳川の御用紙漉師。 ・延喜式 西暦900年 駿河の国、紙・紅花などを納める。 4、郷島の紙漉き 賤機村史(大正元年) 郷島は多くの家で漉いた 三、世界の紙 エジプト:パピルス、中近東:羊皮紙、インド:貝多羅葉(多羅葉)、中国:竹簡 木簡、貝、石 四、和紙の植物 別紙 1、和紙と洋紙の違い 用紙はパルプ、和紙は表皮 2、麻・楮・雁皮・三椏 雁皮には粘性があり流し漉きが工夫される。 ガンピの名の由来は、カニヒ(伽尼斐)という植物の古名から転化したという説と、カミヒ (紙斐 )が訛ったともいわれている。 鳥の子 3、補助原料 タモ・ねり トロロアオイほか(根ダモ・蔓ダモ・木ダモ・葉ダモ) 本日は90分授業なのでここまで。また次回をお楽しみに。 五、紙漉の工程 別紙 1、工程 2、かかる時間 3、漉き方 4、染色 六、紙漉きの道具 簀・桁・船・馬鍬(まんがー)・干し板・ビーター・木槌・切り板・包丁・黒皮とり・ほか 七、和紙の製品 紙子・紙布・合羽・提灯・唐傘・経本・型紙・風船爆弾・お札・焙炉紙・だいかい・ほか |
21年度の証書作り予定表
第5回 賤機北小学校 卒業証書制作
平成21年3月18日卒業式 担任:入口先生 |
卒業証書は私の一生の思い出になりました。大変な中での大切な一枚を作ったのは、とってもうれしかったです。一番心に残っているのは、力を入れて紙の原料をすくうところがとっても大変だったです。世界で一つだけのかっこいい証書ができたのでよかったです。 T・M |
楮のわき芽取り |
私は木から紙ができていることやトロロ葵という原料がある事は知らなかったのでとてもびっくりしました。トロロ葵のねん液の取り方にはおどろきました。暑い中やった黒皮取りが大変だったことを覚えています。うでがつかれてヘトヘトになりました。その後のジュースや洋かんはとってもおいしかったです。私はこの一年間で、他の学校ではできない体験をすることができました。それは和尚さんや紙すきの会の皆さんのおかげです。この卒業証書は一生の宝物です。本当にありがとうございました。 O・S |
和紙の勉強会 紙よりだんご |
卒業証書を作るのに手伝ってくれてありがとうございました。証書をすくときはわかりやすくおしえてくれたのでうまくできました。 ** |
楮のばっさい |
ぼくは寒い中チリとりをやったことを覚えています。細かい作業でいやになるぐらいやりました。でも毎日コツコツやっていたのできれいになりました。チリとりが終わった後、すごくきれいな物を見て、あきらめずにやってよかったと思いました。証書作りをおしえてくれてありがとうございました。 O・T |
楮皮はぎ |
ぼくは卒業証書を作るのが初めてでした。いろいろな作業の中でぼくが一番がんばった作業は、ちりとりです。水がつめたくて、黒いちりを取るのが大変でした。でも一生けん命とってたくさんとれたと思います。和尚さんたちも大変な作業を毎日やっているんだなと思います。この証書も紙すきを教えてくれたみなさんのおかげですありがとうございました。 ** |
卒業証書作りで学んだことは、紙すきの紙「和紙」は普通の紙よりやぶれにくいということを知りました。証書作りで記憶に残っていることは、ちりとりです。寒い中ちりを取って細かい部分もあってとても大変でした。打解はこうぞなどをやわらかくなるまでたたくのは大変だったし、水もとぶのでぬれる時がありました。和尚さん紙すきの会のみなさん、紙のすき方や原木の切り方などていねいに教えてくださってありがとうございました。 A・K | |
証書すき |
紙すきでは、紙のしゅるいや紙すきの歴史などのことをおしえてくれました。なので紙すきのことをしることができました。原木のことをおしえてくれました。三つまたやトロロアオイ・鬼しばりなどのことをしりました。ありがとうございました。 ** |
糊うつぎの花 |
あの卒業証書は私の一生の宝物です。証書を作るのはとても大変でした。だけどその分出来た時はとてもうれしかったです。みなさんのおかげでいい思い出と紙を作ることができました。私たちに紙すきを教えてくれて本当にありがとうございました。 O・S |
証書すき |
証書を作るのはいろいろな行程がありたいへんだったけど、とても楽しかったです。紙すき本番の時、みなさんがやさしくていねいに教えてくれたので、とてもいい紙ができました。本当にありがとうございました。 K・K |
お疲れさま |
卒業証書づくりで一番大変だったのは、実際に紙をすいた時です。けたが重くてうでがつかれてしまったけれど、なんとかすけました。この一年間たくさんの行工程をへてすいた紙は、ぼくの一生の宝物です。そしてこの紙ができたのも、和尚さん紙すきのみなさんのおかげです。本当にありがとうございました。 N・K |
平成19年3月20日更新
第4回 平成18年度 賤機北小学校6年生 卒業証書和紙作成 今年は6年生が3人で、5年と6年が複式受業のため、作成作業の何コマかを5・6年生合同で行いました。 |
|
*平成18年4月14日 郷島和紙の歴史と和紙のできるまでを学ぶ。 郷島ではいつ頃から紙漉がはじまり、どんな行程でどの時代にはどんな紙を漉いていたか。そしてどのような資料が残されているか話します。また洋紙と和紙の違いを紙を破らせて教え、新聞紙を破るゲームを通じて、紙の繊維の向きに気付かせます。 (和尚の着ている袖無しは、藍染めの紙子です。) 学校の菜園で4月トロロアオイの種まき、その後9ヶ月間栽培します。 |
|
*平成18年7月31日 黒皮はぎ 昨年の卒業生、現在の中学1年生と合同で夏休みを利用して、中学生に教えてもらいながら一番大変な黒皮はぎを行いました。子どもたちは久しぶりの再会でもあって、にぎやかな楽しい一時でした。 学校に持って帰って黒皮取りの作業を行います。和紙を作る作業からすると行程が前後しますが、中学生との交流、温かい時期の作業などを考えるとこの時期がいいようです。 |
|
*平成19年1月9日 楮煮熟 煮えるまで和紙の連鶴折り 煮た楮の白皮を学校に持って帰って、塵よりと打解の作業を2キログラム程する。小学生には腕の力が弱いため、木槌で叩くのはこれまた骨が折れる作業である。水の中に手を浸して寒い中、よく丁寧に塵よりができました。 連鶴は楮紙で何羽もの鶴をつなげて折ることができ、和紙の繊維の長さと強さを知ることができます。 |
|
*平成19年1月15日 楮原木刈り→蒸し→皮はぎ 和尚は前日1日がかりで楮の伐採と整枝作業をし、蒸す準備をしました。1時間半蒸し上がった楮に水をサッとかけ収縮させて、手際よく皮をはぐ作業をします。熱いうちのほうがたやすくきれいにはぐことができます。この楮は来年の6年生が使います。 楮は秘在寺境内に栽培している物を使用します。春に芽が出て夏から初秋にかけ、脇芽かき作業を丁寧にした楮は加工もしやすく、良い原料になります。 どなたか楮栽培ボランティアをお願いします。 |
|
*平成19年1月29日 トロロ葵収穫 証書漉き 待ちに待った卒業証書漉き作業、子どもたちは緊張した面持ちで取りかかりました。人数が少ないこともあって、色紙サイズの紙も合わせて漉きました。漉いた翌日圧縮したものを学校に持って帰って、空き教室の机に張って乾燥させます。 |
|
*平成19年3月20日 卒業生3人が卒業証書を持て、わざわざ秘在寺まで挨拶に来てくれました。和尚は大感激でした。 みんなありがとう。 |
卒業証書授与式 平成19年3月19日 卒業の言葉 |
・・・先ほど校長先生よりいただいた卒業証書。江戸時代より前から伝わる歴史ある和紙を僕たちは作りました。 |
原木刈り、原木蒸し、皮ひき、ちり取りなどのたくさんの行程をへて、この和紙を作りました。その作業は決して簡単なものではありませんでした。 |
卒業歌ジャズのリズムに胸弾む 宗担 秘在寺の和尚さん、紙漉の会のみなさんが優しく丁寧に指導してくださり、ようやく完成しました。 僕たちに和紙の魅力を教えてくださり、ありがとうございました。この証書には私たちの数々の思い出が詰まっています。・・・ |
卒業生 この1年(授与式パンフレットより) 世界にたった一枚の卒業証書。初めの行程の原木刈りや皮はぎ、皮ひきの作業は楽しんでできましたが、一番大変だったのがちりとりでした。取っても取ってもわき出てくる「ちり」にいらだちも感じました。 そんな苦しい過程を経て、きれいな紙をすいたときには、本当に嬉しかったです。 この証書は、一生の宝物です。 |
賤 機 北 小 学 校 17 年 度
卒 業 証 書 漉 き
平成17年度の北小全校生徒34人の内、6年生9人が第3回目の卒業証書作りに取り組みました。 この企画の素晴らしいところは、紙を漉くだけでなくほとんどの行程を子ども達が体験するところです。 時間の都合で夏休みに黒皮取りをやりました。この行程が子ども達にとっては一番大変な作業です。 黒皮を取った楮を干しておいて、秋に煮て打解します。楮の皮を木槌で叩き、繊維をばらばらにするのですがこれがまた小学生の力ではなかなか骨が折れます。 |
|
1月、前日と当日に楮を伐採し、長さを切りそろえて蒸す作業をします。 | |
1時間半ほど蒸している時間に、子ども達は薬師庵で学校の勉強をしました。なお北小の前身は当山秘在寺の寺子屋「ゆうしん舎」です。 | |
蒸し上がると熱いうちに、楮の皮を剥ぐ作業をします。2人で引っ張り合って、結構これが楽しいのです。 | |
上は 春から学校の菜園で育てた、紙漉に使う粘液のトロロ葵を紙漉の数日前に掘り起こし、洗って臼で尽きます。 |
|
さていよいよ紙漉の当日です。冷蔵庫に保管してあった楮の打解が完全でなかったので、ビーターという機械に掛け、さらに繊維を細かくしました。 そして水槽に水とトロロ葵の粘液と楮を入れて撹拌します。男の子達3人で200往復ガシャガシャあおりました。 |
|
紙漉のテクニックを何遍か習い、おそるおそる漉いてみました。見ているのとやるのでは大きな違いがあり、なかなか思うように簀桁(すげた)を操ることが出来ません。1日掛けて1人6枚の紙を漉きました。 静岡新聞記者が取材に来てくれ、18年2月1日のワイド版に大きく取り上げてくれました。 漉いた紙は圧縮後、小学校に持って行き1週間ほど乾かし、更に水を打って1枚1枚剥がして机の板に張り乾燥させます。どの児童の紙も上手にでき、仕上がりは上々でした。 書家にお願いし手書きの、手作りの思い出のいっぱい詰まった、世界で1つしかない一生の宝物が出来上がりました。 3月17日寒い日でしたが、子ども達は胸を張って校長先生より卒業証書を受け取りました。大変立派でした。 ありがとう |
第2回 賤機北小学校 16年度 総合的学習の時間「卒業証書をつくろう」 6年生9名
1年掛けて原料作りから紙漉までを行いました。
目的 ・郷島に伝わる紙漉の歴史や作り方を学んだり、実際に作ったりすることを通して、ふるさとの歴史に触れる。
・卒業証書作りを自らの手で行うことにより、卒業への思いを高める。
紙すきグループの皆さんへ 卒業証書作りを教えてくださり、ありがとうございました。特に大変だった作業はせんいを細かくする作業 です。何回たたいても、細かいせんいを作ることができませんでした。でもおしょうさんや、紙すきグループ の方々のおかげでもあり、せんいを細かくできました。私達は全ての工程を体験しました。どの作業にも、 必ずおしょうさんがついていてくださいました。そして紙すきグループの方々が準備して下さいました。紙す きのやり方もていねいに、わかりやすく説明していてだきました。私は一度失敗してしまったけど、おしょう さんの言った通りにすいたら、きれいにできました。かんそうまでやって、出来上がった和紙をみて、とって もきれいに仕上がり、私はうれしかったです。全ておしょうさんや紙すきグループの方々のおかげです。 小学校での思い出がたくさんつまっている、大切な一枚です。本当にありがとうございました。 Y・S |
楮の生育観察と作業工程
楮 芽吹き時 平成16年4月15日撮影 昨年伐採した切り株です。 成長 5月12日 1ヶ月でこんなに大きくなりました。 約90p。 |
間引き 7月9日 1ヶ月程前に間引きをし3ヶ月で高さ2m30p、 直径2pの太さになりました。 脇芽かき・楮の花 7月9日 これから秋にかけて葉の元から出た脇芽を かく作業をします。 脇芽に花が咲いています。 |
紙漉き工房見学 7月5日 和紙についての 第1回勉強会 とろろ葵移植 7月7日 少し遅れましたが、とろろ葵の苗を北小の 農園に移植しました。 |
||
とろろ葵開花 夏、大きな黄色い花が咲きました。 とろろ葵収穫 12月下旬収穫しました。今年は収穫して 乾燥保存をやってみましたが、やはり従来の クレゾール浸けの方がいいようです。 |
||
長い楮で3メートル近く成長しました。 太さは周囲10センチ程になりました。 |
||
楮伐採 平成17年1月13日 楮の伐採をしその日の内に蒸しました。 所要時間は約1時間半。 原木蒸し・皮剥ぎ 蒸して皮剥をしました。 北部公民館の ランプシェード作りのメンバーと一緒に楽しく にぎやかに作業をしました。 |
||
黒皮取り 8月5日 夏休みに昨年の卒業生(現在中学1年生) と一緒に、去年の楮で先に黒皮取り作業を 行いました。 |
||
半紙漉き 2月3日 育てたとろろ葵を石臼でついて、水の中に入れ 粘液を出し、いよいよ紙漉、半紙の2枚漉きに 挑戦です。 子ども達は半紙漉きを、初めて行います。 簀桁(すげた)の扱い方、紙床(しと)に置く おろし方、簀の剥がし方、慎重に慎重に 行いました。 |
||
圧縮 午後1時間程ジャッキにかけて圧縮し、 学校に持ち帰ります。 |