静岡県静岡市葵区郷島 臨済宗 妙心寺派 冷泉山 秘在寺
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冷泉山 秘在寺 臨済宗・妙心寺派
寺 号 | 秘在寺という寺号は全国に唯一です。由来は定かではありませんが、禅の公案集『碧眼録』に「秘在」という字句があり、秘かに在ると言うような意味で使われております。 秘在寺の古文書には「秘財寺」と「在」を「財」に当ててある文章もあります。 財を秘かにするとは大胆な発想の命名で、どんな財宝が秘されているのか興味津々です。 それとも盗賊に押し入られるのを怖れて、存在まで秘してしまおうとの意図でしょうか。 |
山 号 | 山号の「冷泉山」の命名は、本堂裏山10b程の中腹より冷泉が湧き出ていることからの由来であろうと思われます。この水源より境内の「心の池」に至り、古来「冷泉の瀧」といわれ、池の岩上には「子授けの三宝大荒神」が祀られております。 そしてこの水を利用して、450年程前より「郷島和紙」が産出されました。郷島は江戸時代後期安倍川水系では、紙産出最多の村でした。現在はその水を20数軒が飲料水として引いております。 |
開 山 | 秘在寺の創建は記録によると、450年程前の天文年間(1532〜1554)です。開山様は寶珠護国禅師(1496〜1555)で、またの名を臨済寺二世大原崇孚(たいげんすうふ)雪齋長老といいます。 軍学に長じ今川義元を補佐し、徳川家康幼少時の勉学の師でした。 大原和尚開創後、星霜を経て衰微した秘在寺を、慶安年間(1648〜51)に府中寺町菩提樹院(現在沓谷)から隠居した雪溪西堂積和尚が中興されました。その菩提樹院の過去帳の写本があり、最初の記述は元和4年(1618)です。また秘在寺過去帳は延宝8年(1680)か らの記録が現存されております。なお門前の |
本 尊 | 本尊様は「十一面観世音菩薩」です。昭和の末期に、現住職が京都の仏師に本尊修復を依頼し、作者・作成年代等を調べてもらいましたが、何も分かりませんでした。 観世音菩薩はその姿を自在に変化させます。そして観音の音は衆生の叫びです。衆生の叫び苦悩をよく観察し救済してくれる慈悲深き菩薩です。その変化の一つに十一面観世音菩薩があります。 十一面観世音菩薩は、迷いの六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天上道)の修羅道から救済してくれる菩薩です。修羅道とは大は戦争、小は喧嘩 で、争いの世界をいいます。古来、争いの地で勝者の領主や戦没者の遺族たちが、その供養に十一面観世音菩薩を建立しました。また疫病退散の祈願を目的としても建立しました。この疫病の病魔は、戦死した亡者の怨霊が祟りとなっているという考えもあり、除災祈願のためでもありました。 |
秘在寺閑栖(かんせい)武山清堂 令和2年4月1日から住職を退任し、閑栖になりました。 新本堂正面玄関 夜景 新本堂西側 薬師如来像と足裏健康法そらの道 この新本堂は当山住職兼建築設計士の一堂が建築設計管理をし、平成25年4月に落慶しました。 |