種田山頭火句碑





 

種田山頭火句碑 

山頭火1


 
「つつましくも山畑三椏咲きそろひ 」
書は清水在住の版画家前田守一氏の、版画で刷られた版字によるものです。
平成11年10月11日秘在寺薬師庵境内に、「静岡に山頭火の句碑を建てる会」(代表小林靖男氏)によって建立される。同会は静岡市の山頭火研究家、愛好者及び千葉在住の版画家秋山巌氏らと『五人の版画家による・それぞれの山頭火展』の開催などを通じ募金活動を行った。建立以来、毎年句碑まつりを行う。時折山頭火愛好家が見えては写真を撮っている。

山頭火2


  
「水音のたえずして御仏とあり」
 書と建立者は兵庫県高砂市の山頭火顕彰家で『播州・山頭火句碑の園』 創設者の北野木鶏氏です。
 
「この山頭火の句に思う」 北野木鶏  
木鶏の知己・静岡の俳人内藤邦子氏との縁で、この句碑を建てさせていただく。
山頭火がこの句を詠んだのは、昭和11年7月のこと。東北の旅からの帰途、永平寺に参禅したときである。山頭火は自己をとりまく静寂な自然の中に坐し、自然と
一体となり、伝わってくる水音に仏の声を聞く思いにかられていったのだろう。

山頭火の旅は単なる漂泊放浪の旅ではない。ひたすらに歩きつづけることによって、自然と一体化してゆく「歩行禅」そのものである。
山頭火は道元に学び、芭蕉や良寛を慕っていたという。ここに、山頭火の内なる世界を解く秘密の鍵があるにちがいない。